Archive for 2016 年 10 月

ロレックス 修理 ネジ

ロレックス | by admin
10月 20 2016 年

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当社で作業する時計で使用されているうちで、最もネジ径の細いものはこのサイズ。
もちろん目盛の間隔は1mmです
こんなので締め込み過ぎてネジを折られたら、ほぼ抜き取り不可能です・・

ロレックス オーバーホール

ロレックス | by admin
10月 20 2016 年

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実は大変厄介なのが、ネジの締め付けトルクが過大過ぎる場合です。
このようにネジの頭部が折れ、駆動部に挟まって停止の原因となりますが、実はさらに重大な問題を引き起こします
「ネジは固く締めるほど緩まなくていい」と盲信している作業者が大変多いのに驚かされます。

オメガ スピードマスター オーバーホール2.

オメガ | by admin
10月 20 2016 年

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当社ではお引渡しの際に交換した部品をこのようにお見せし、ご希望の場合はお持ち帰りいただいております。
これは”確実に部品交換しました”という証でもあります
興味深いのは、オメガの場合は「御社で処分しちゃってください」と仰るお客様が多いのですが、ロレックスの場合は殆どの方がお持ち帰りになる事でしょうか。

オメガ スピードマスター Pro.

オメガ | by admin
10月 20 2016 年

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手巻きの際にガタつく感触がするというスピードマスターですが、内部機械を固定するネジが緩んで上部に飛び出していました。
反対側の固定ネジも同じように緩んでいましたので、恐らく締め付けトルク不足でしょう。
ネジ頭の直径+厚さとネジ部の直径および長さから、ほぼ適正な締め付けトルクの推測が可能です。
また、工場出荷されてから人の手が入ってないネジを緩めると、その感触でおおよその締め付けトルクを体感/会得する事が出来ます。

オメガ スピードマスター オーバーホール1.

オメガ | by admin
10月 20 2016 年

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昨年「手巻きの際に内部でガタつくような感触がする」
という症状でご依頼されたスピードマスターPro.です
裏蓋内側のサインから、メーカー/正規代理店でないところで、おそらく平成24年12月にオーバーホールしてから2年未満でこのような症状となった事がわかります。

オメガ スピードマスター 文字盤

オメガ | by admin
10月 20 2016 年

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浸水したスピードマスターの文字盤です。
表面の水滴を乾燥させてもシミのような痕が残り、決して元の状態には戻りません。

オメガ スピードマスター プロフェッショナル

オメガ | by admin
10月 20 2016 年

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塩素成分がステンレスを腐食させる事はさほど無いようなのですが、この場合、日常的にシャワーの水流にさらされる事には注意が必要です。
「防水機能が完全」ならば問題無いのですが、パッキンが劣化していたり、リューズの緩みに気づかないでいると、容易に水分が内部に侵入します。
その結果、決して新品状態には戻らなくなった時計を数多く見てきました。
防水機能はあくまで万一の際の保険と考え、必要性の無い限り湿気/水気は避けたほうが無難です。

ロレックス ブレス クラスプ

ロレックス | by admin
10月 20 2016 年

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たまにブレスの裏や隙間がこのような状態になっているものがあります。
ロレックス、特にエクスプローラーやサブマリーナに多いのが特徴です。

持ち主の方からの聞き取り調査から推測しますと、時計を装着したまま恒常的にシャワーを浴びていると水道水の塩素成分が残って、このような状態になる事が多いようです。

ロレックス サブマリーナ Ref.5513

ロレックス | by admin
10月 20 2016 年

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’80年代のロレックスにおける文字盤ひび割れ現象はサブマリーナにも数多く見受けられます。
針の腐食が発生していることから、湿気の混入による現象である可能性が高いと推測されます。
このひび割れた文字盤を「スパイダー」と称し、特別感のある印象を与えて高値で売買されているという話も耳にします。

この「スパイダー」なる状態に希少価値を見出しているお客様の場合、オーバーホールの際に”文字盤はこの状態のままオーバーホールをお願いしたい”とのご希望をいただく事がございます。

その場合、当社では必ず「細心の注意を払いますが、表面塗装の経年劣化ですので新たな剥離やひび割れが生ずる可能性は決して0%ではありません」とお伝えする事にしております。

ロレックス デイトジャスト16234G 文字盤

ロレックス | by admin
10月 20 2016 年

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著しい湿気の混入や長時間日光にさらされる等のハードな使用状況では無かったにもかかわらず、1980~1990年代初頭のロレックスの一部モデルでは、このような文字盤塗装のひび割れが発生します。

このヒビ割れ文字盤、日本ロレックスではオーバーホールの際に交換が必須となり、このような10Pダイヤ付の場合は大変高額な費用がかかります。費用面に加え「極力生産時のオリジナルで維持したい」という場合には、日本ロレックスでのオーバーホールは断念しなければなりません。

日本ロレックスの対応は不誠実のようにも思えますが、そこには当然ながらそれなりの理由があるんです。

このような状態の場合、オーバーホール後に文字盤塗装が剥離して塗装片が針と接触したり、内部の機械に侵入する可能性があります。
日本ロレックスが文字盤交換必須でないとオーバーホールを行わないのには、上記のような理由もあるものと思われます。