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ロレックス オーバーホール 修理 (有)友輝 全国配送対応
時計修理工房(有)友輝
ロレックス GMTマスターU オーバーホール
ロレックス GMTマスターU Ref.116710 短針 修理
ロレックス GMTマスターU Ref.116710です。
ここ半年で3件、同じ症状/不具合でお預かりする事態となりました。
もちろんそれぞれ異なる個体です。
気になるのが、いずれの個体も日本ロレックスでオーバーホールされてから4〜5年強で不具合が発生しているという事です。
リューズの閉め忘れによる湿気の混入や、落下などの衝撃を与えたりするなど、何か間違った取り扱いでもされたのでしょうか??
いずれの個体も短針独立稼働が不可能になるという症状が出ていたのですが、文字盤の裏にある、この機構を司る歯車の軸にサビが発生し、歯車が固着してしまっていた事が原因です。
しかしながら他の箇所にサビは発生していないため、湿気の混入の可能性は低そうです。
では一体なぜこのような状態になったのでしょうか??
この推察は最後に紹介しますので、まずはここからどのように修理したのかを記してゆきます。
サビで固着している短針稼働歯車は、無理に引き抜くと破損する恐れがありますので、ベンジンを浸透させながら慎重に少しづつ回して取り外します。
しかし特にサビ/固着の激しいこの個体は、2段構造となっている歯車のうち上部の歯車が軸に完全に固着しており、その状態で無理に短針を稼働させて回し続けたせいか、ベースとなる地板から軸ごと脱落していました。
固着した状態から無理に引き抜くと軸/歯車共に破損させる恐れがあるので、潤滑浸透剤を浸み込ませた後、慎重に軸を押し出して歯車と分離させます。
軸を十分に洗浄/研磨した後、赤丸で囲んだ箇所の画像のように地板(基盤、ベース)の元の位置へ押し入れて固定します。
時計部品の多くは金属同士の篏合摩擦で構成されています。
ネジやナットで固定されていない事が作業にあたって楽な事もありますし、大変な労苦となる場合もあります。
ここの軸が錆びる原因として、使用しているオイルが酸化してしまい、それがサビを誘発するからではないかと推察いたしました。
そこで当社ではシチズンが開発した、酸化しにくいグリス(AO-G09a)を塗布する事にしております。
このグリスの開発者からお話を聞いたことがあるのですが、潤滑性はもちろんの事、変質/耐久性及び金属への腐食性に対して大変に留意して開発し、それらに対する長年の検証を経て発売されたそうです。
ロレックスではありませんが、他の有名スイス製時計の日本サービスセンターでは、こういったスイスでの検証実績が無い油脂類や設備工具の使用は禁じられているという話も耳にしました。
現在では日本ロレックスでも、この箇所へ塗布するオイルの改良/対策が講じられている事を願います。
このGMTマスターをお預かりしている中、同様の症状/経緯を経たRef.16570TエクスプローラーUが修理に入ってきました。
新型Ref.116710とRef.216570にモデルチェンジされる直前の2006年から2011年にかけて生産されたGMTマスターU/Ref.16710Tと、エクスプローラーU/Ref.16570Tは先行生産型なのか、Ref.ナンバーと外見はcal.3185が搭載された従来型と全く同一なのに、この新型歯車となったcal.3186が搭載されている事があります。
やはりcal.3186搭載で同じように短針稼働歯車がサビて固着しており、同様の処置を施しました。
このAO-G09を塗布した5年後の状態をぜひ検証したいところです。
そのためにも、次回定期オーバーホールを再び当社にご依頼いただく事を願って止みません。
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