悪いのは誰だ!

by admin
8月 17 2011 年

とある地方のお客様から、ロレックスのオーバーホール依頼がありました。

弊社では、遠方のお客様から時計を送っていただくにあたって、梱包配送キットを郵送し、送料着払い(弊社負担)の方法を採用しておりますので、この方法で送付していただきました。

届いた時計の外装を点検した段階でほぼ確信いたしましたが、念のため裏蓋を開けると、これまで私が見た事のないムーブメントが内蔵されていました。

しかし、真贋に関して私が断定する事は決していたしません。

どう考えてもロレックスで製造されたとは思えないものであったとしても、私はロレックス社から認定された鑑定士ではありませんので、それが”ロレックスで製造されていない”という事を証明することが出来ないのです。

お客様には”当社では修理お預かりできない時計”である旨を説明し、送料着払いで返送する事を了承していただきましたが、配送キットの送料、受け取りの際の着払い送料はこちらで負担した形となってしまい、何とも後味の悪い結果となりました。

お客様には、問い合わせの段階でおおよその修理金額を伝えていますので、その金額を支払っても修理したいと送ってこられたという事は、やはり”知らなかった”のだと思います。

修理をお断りするにあたって、お客様と電話で話したのですが、しばらくは事情が飲み込めずに戸惑っておられ、最初から”やっぱりな”という反応ではなかった事からも、ご存じなかったのでしょう。

ですので、この後味の悪さは、こういった時計を生み出した者達にぶつける事にいたしました。

”自分が買ってシャレで装着するから”といった理由で、海外でこういった時計を購入する方も多いと聞いています。

しかし、第3者の手に渡るうち、例え悪意が伴っていなかったとしても、どこかで今回のように困ってしまう人が生まれかねないのです。

また、こういった時計の代金は、概して反社会的な組織や活動の資金源と成り得る事が多いのも、購入者はほとんど意識されていないことと思います。

このブログを読んでいらっしゃる方にはいないと思いますが、そういった時計を所有されている方が居られましたら、あなたの決断でその時計を処分し、悪循環を断ち切ってくださいね。

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