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ロレックス オーバーホール 修理 (有)友輝 全配送対応

ロレックスのオーバーホールとは

  • ロレックスを含む機械式時計(自動巻・手巻き式)のオーバーホールとは、時計の内部機械までを以下の画像のように全て分解して、部品を超音波洗浄機で洗浄した後に不良部品の交換や修正をし、必要箇所にオイルを注油しながら組立・調整する作業の事をいいます。

    ロレックス オーバーホール 分解


    ロレックスのオーバーホールは必ず必要なのでしょうか?


    ここで問題になるのは「バンド・ブレスレットやリューズといった外装部分だけの異常/故障で、停止していないのは勿論、時間の遅れなど目立った症状が無いのに、決して安価とは言えないオーバーホールが必要なのか?」という事です。

    結論から言えば、ロレックスに限らずオーバーホールしないまま動作し続ける時計はありませんので、必ず近い将来どんな時計でもオーバーホールが必要となります。

    では、ロレックスをオーバーホールに出すのは異常および自覚症状が出てからでも良いのでは?という疑問も当然ながら抱かれる事でしょうが、これは明らかに間違いです。

    ロレックスのオーバーホールは自動車でいうとオイル交換、人間に例えると血液の人工透析に相当します。

    自覚できるほど具合が悪くなってから人工透析を行う人は勿論、車検制度がある以上、自動車のオイル交換をそこまで行わない人も、現在ではまずいないでしょう。

    ロレックスに代表される機械式時計は、内部機械を全部分解しないとオイル交換(オーバーホール)が行えない機械なのです。

    どのくらいの年数でロレックスのオーバーホールが必要なのでしょう?


    ロレックス内部のオイルは、全く使用していない状況でも4〜5年で酸化して変質・蒸発してきます。

    使用していなくとも、賞味期限を過ぎたサラダオイルの色が濃くなり、味や粘度が変化するのが酸化現象で、これと同じ事がロレックス内部のオイルにも起こるのです。

    このようなオイルが本来の役割を果たせないのは、誰が考えても明らかです。

    酸化したオイルのまま時計を動かすと、部品が摩耗、変形しながら動作し続ける事になります。

    さらに悪い事にロレックス、オメガといった高精度の部品が使用された時計は、部品が摩耗変形しつつも、停止する直前まで、かなり正確な時刻を示すので、そのまま使用し続けてしまう人が後を絶たないのです。

    その結果、大幅な進み遅れや、翌朝までに停止しているといった動作維持時間の短縮などの自覚症状が出てからのオーバーホールですと交換部品が多くなり、結果として高額の修理となる事が少なくありません。

    また、全体の部品の精度やバランスを崩しながら動作しているせいか、オーバーホール後も新品時の性能を100%取り戻すことは困難です。

    5〜6年で買い替えるのなら別ですが、10年以上使用される場合、自覚症状が出る前の4〜5年おきにオーバーホールをする方が、長期的な視点からは結局のところ安価となります。

    これは歯医者さんに例えると判りやすいですね。

    自覚症状が出るまで、なかなか歯医者さんには足が向かないものですが、結局のところ、痛みが自覚できる前に治療したほうが、治療期間、費用ともに抑えられるのは皆さんよくご存知かと思います。

    さらに、一度悪化させた歯は、治療しても元の状態には決して戻らないというところまで時計とよく似ています。

    ロレックス サビ

    画像は内部のオイルが酸化/変質したまま使用し続けたために、部品にサビ(歯車周辺の赤茶色の粉末)が発生し、そのサビの成分で部品の摩耗を招き、高価な部品交換となったロレックスの例です。

    ロレックスのオーバーホールは内部機械だけを整備するのではありません。

    内部機械を守っている外装部のケース、バンド(ブレス)の超音波洗浄やコマネジの点検/再締め付けなども含まれます。
    バンドの隙間の汚れなどは強力な超音波洗浄機でないと除去できません。

    5年以上ロレックスをオーバーホールしていないという事は、その期間洗濯しないで着続けた衣服を身にまとっているのと変わりません。

    さらに、そういった長年の汗やホコリといった汚れは、ステンレスといえどもサビの原因となり、徐々に本体ケースやブレスレットにサビが発生してきます。

    サビによってバンドがちぎれてしまって、バンド/ブレスレットの全交換となって修理金額が非常に高額となったり、ケースにサビが発生すると、防水機能が失われて、内部の機械に大きなダメージを与えます。

    外装部を保護する観点からも、ロレックスは定期的なオーバーホールが不可欠です。

    以下の画像はオーバーホール/超音波洗浄をしないまま6〜10年使用し続けたロレックスの画像です。

    GMTマスターRef.16753

    ロレックス ケース 汚れロレックス 汚れ

    ステンレスは空気の循環があまりない環境だと保護酸化膜の形成が不可能になり、そこへ水分、塩分があるという条件が揃った環境下ではサビが発生します。

    こういった汗や体からの代謝物とホコリなどが交じり合った汚れの付着した時計の場合、空気が遮断されて、その条件が全て当てはまるのです。

    長年の汚れを放置したために発生したサビを除去したところ、交換不可能な接合部が分離寸前で、首の皮一枚でつながっていたサブマリーナのブレスです。

    ロレックス ブレス

    この部分だけ新規にコマを作成して修理する事も可能ですが、数万円の修理代がかかるうえ、他の部分も同じようにダメージを受けているために、間もなくちぎれてしまう可能性が高く、「こんなことなら修理せず、ブレス全交換しておけば良かった」という事態となるために、当社ではおすすめしない修理の例となります。

    こういった場合、最も危惧されるのが、使用中にブレスがちぎれて時計を落下させ、ガラスや文字盤の破損を招き、非常に高額な部品を交換しなければならなくなる事です。

    ロレックスをオーバーホールをしないまま使用し続ける事が、結局はお客様にとって「損」となる為に、当社がオーバーホールを伴わないロレックスの修理を行わない事をご理解いただけたかと思います。